このページの要点
- 古物営業法9条は古物商が自己の名義で他人に古物営業を営ませることを、旅行業法14条は名義の利用と営業の貸渡し等を、それぞれ禁じている。
- 許可を持つ者が自ら営業し一部を担わせる形と、許可のない者に営業そのものを任せる形は別物。契約書の名称ではなく、営業の主体で見る。
- 報酬の算式だけでは結論が出ない。名義、営業の判断、損益、帳簿と管理者の関係を、許可を持つ者のもとに置く条文にする。
- 食品の許可営業者の地位の承継(食品衛生法56条)は、法が認める移転の仕組み。名義を貸す契約とは別。
結論:誰の営業なのかを、名義・判断・損益・記録の四つで一致させる
許可を持つ会社に営業を任せたい。許可を持たない人に仕事を任せたい。どちらの場面でも、気にかけたいのが「名義貸し」と「又貸し」です。名義貸しは、許可を持つ者が、その名義で、他人に営業をさせること。又貸しは、許可を持つ者から営業を任された者が、さらに別の者に任せること、と言い換えるとイメージしやすくなります。これらを禁じる条文は、分野ごとに置き方が違います。古物営業法9条、旅行業法14条とその手配業の32条がその典型で、食品衛生法には同じ形の条は見当たりません。
共通して言えるのは、契約書に「業務委託」と書いてあるかどうかで結論が決まるのではない、ということです。見られるのは、その営業が誰の営業として行われているかという実態です。条文は判断の要素を並べてはいませんが、実態を整理するときの視点としては、次の四つが分かりやすい目安になります。
- 名義:取引の相手方に対して、誰の名で取引しているか。契約書、領収書、買取の書面、広告、サイトの表示は誰の名義か。
- 判断:何を買うか、いくらで売るか、誰と取引するか、といった営業の判断を誰がしているか。
- 損益:取引の資金を誰が出し、仕入れた物や売れ残りの損失、売上の利益は誰のものになっているか。
- 記録:帳簿や台帳、管理者の選任といった、許可を受けた者が負う義務の履行は、誰のもとで行われているか。
四つが許可を持つ者のもとで一致していれば、許可を持つ者が自ら営業している形に近づきます。逆に、許可を持たない者のもとにあるなら、他人に営業をさせている形に近づきます。ただし、これは条文が定める要件ではなく、一つの見方にすぎません。個別の判断は、条文と所管官庁の資料で確認が必要です。
このページが扱うのは、許可の面だけです。担い手が契約上どういう立場にあるのかという労務の面には立ち入りません。許可の種類と単位の全体像は許可・登録・認定の違いと契約書で整理しています。
条文が禁じていること:古物営業法9条、旅行業法14条・32条
まず、条文を確かめます。古物営業法9条は、古物商や古物市場主が「自己の名義をもつて、他人にその古物営業を営ませてはならない」と定めています。旅行業法14条は二つの項に分かれ、1項は旅行業者等が「その名義を他人に旅行業又は旅行業者代理業のため利用させてはならない」、2項は「営業の貸渡しその他いかなる方法をもつてするかを問わず」、旅行業や旅行業者代理業を「他人にその名において経営させてはならない」としています。旅行サービス手配業にも同じ形の禁止が32条にあります。
旅行サービス手配業には、もう一つ、又貸しに関わる条があります。旅行サービス手配業者が旅行サービス手配業務を他人に委託する場合は、他の旅行サービス手配業者または旅行業者に委託しなければならない、と33条1項が定めています。許可を持たない者への再委託を、条文の側で止めているわけです。
分野ごとの名義貸し・又貸しに関わる条文
| 分野 | 条文 | 定めていること | 契約書で気をつける点 |
|---|---|---|---|
| 古物商 | 古物営業法9条 | 自己の名義で、他人にその古物営業を営ませること(名義貸し)を禁止 | 委託先が、古物営業の主体になっていないか。主体になるのであれば、その者自身の許可が問題になる(3条) |
| 旅行業・旅行業者代理業 | 旅行業法14条 | 名義の利用と、営業の貸渡し等により他人にその名において経営させることを禁止 | 手配や販売を任せる相手が、自らの名で旅行業を行う形になっていないか |
| 旅行サービス手配業 | 旅行業法32条・33条 | 名義利用等の禁止(32条)。手配業務を他人に委託するときは、他の手配業者または旅行業者に限る(33条1項) | 再委託の先が、登録を受けた者か。登録の確認と、承諾の条項 |
| 食品営業 | 食品衛生法55条・56条 | 名義貸しを正面から禁じる条は、54条〜61条には見当たらない。許可は営業を営もうとする者が受ける(55条1項) | 営業を行う者自身が許可を受けているか。営業の移転は、56条の承継の仕組みによる |
食品の行を見て、「名義貸しは禁じられていないのだ」と受け取るのは危険です。食品営業では、営業を営もうとする者が許可を受けなければならず(食品衛生法55条1項)、許可は営業の施設が基準に合うかどうかを見て与えられます(55条2項)。許可を持たない者が、他人の許可のもとで営業をすれば、その者が許可を受けずに営業を営んでいることになるおそれがあります。条文の置き方が違っても、「営業を行う者に許可がある」という前提は変わりません。
三つの形を分ける:自ら営業して人を使う、別の許可事業者に任せる、許可のない者に営業を任せる
委託の形は、おおむね三つに分けられます。形によって、禁止の条文に近いかどうかも、必要な契約書の中身も変わります。
委託の三つの形と名義の問題
| 形 | 営業の主体 | 許可を持つのは | 契約書の組み方 |
|---|---|---|---|
| A:許可を持つ者が自ら営業し、一部の作業を人に担わせる | 許可を持つ者 | 許可を持つ者だけ。担う人は、許可を持つ者の営業の一部を担う立場 | 営業の主体、名義、帳簿等の記載と保存、管理者の関係を許可を持つ者のもとに置く。担う人が自分の名で取引しない旨を書く |
| B:別の許可事業者に、その者自身の営業として任せる | 任された事業者 | 双方がそれぞれの許可を持つ | 各自が自己の名義と許可で営業する。相手の許可の保有の表明・確認と、再委託の制限を置く |
| C:許可を持たない者が、許可を持つ者の名義で営業する | 許可を持たない者 | 許可を持つ者の名義だけが使われる | 名義貸しとして禁止の条文に近づく。契約書の文言を整えても、実態が変わらなければ解消しない |
契約書を作る前に、まず今回の取引がAなのかBなのかを決めます。Cに近づいていないかを点検するのが、このページの主眼です。
形Aでは、古物営業法が、許可を持つ古物商が代理人、使用人その他の従業者(条文は「代理人等」と定義)に行商をさせるときは、国家公安委員会規則で定める様式の行商従業者証を携帯させなければならないとしています(11条2項)。これは、許可を持つ者の営業の一部を担う人が現場に出ることを前提にした規定であり、担い手が許可を持つ者の営業の一環で動くことを、法が想定していることを示しています。出張買取の担い手を委託で集める場面の詳細は、古物の出張買取を委託するときで扱います。
形Bでは、任された事業者は自分の許可で営業をしますから、許可を持つ者の名義の問題は生じません。かわりに、契約の相手の許可がきちんと続いているかが焦点になります。これは許可の保有を相手に約束させる契約条項の領域です。
旅行の手配では、形Bを組むときに、相手の立場を先に整理する必要があります。旅行業者は、旅行サービス手配業の登録を受けなくても、旅行サービス手配業にあたる行為(旅行業法2条6項)を行うことができます(34条1項)。そして、その行為を他人に委託するときは、旅行サービス手配業者または他の旅行業者に委託しなければなりません(33条2項)。手配を請ける相手が旅行業者なのか、旅行サービス手配業者なのか、どちらでもない事業者なのかによって、頼む側の確認事項は変わります。どちらでもない相手に手配を任せる構成は、条文の側から制限されることがあるため、契約の前に立場を確かめます。詳しくは旅行の手配を請ける・頼む契約書で扱います。
許可を持つ者が気軽にしてしまいがちな貸し借りに、許可証や標識、行商従業者証といった「許可を示すもの」の貸与があります。古物営業法は、古物商が行商をするときは許可証を携帯し、代理人等に行商をさせるときは行商従業者証を携帯させ、取引の相手方から求められたら提示する、と定めています(11条)。これらは、取引の相手方が、いま目の前の人が誰の営業を担っているのかを確かめるための仕組みです。許可証を担い手に預けたままにしたり、担い手が自分の名刺に許可番号を載せて営業したりすると、営業の主体がどこにあるのかが曖昧になります。契約書では、許可証等の管理と使用の範囲を決め、本業務以外では使わない旨を書いておきます。
判断の要素:報酬、名義、判断、損益、記録を一つずつ見る
名義貸しかどうかが問題になるのは、形Aのつもりで契約を組んだのに、実態がCに近づいていた場合です。契約を組む段階で、次の問いに答えられるかを確かめます。
確認の問い名義貸しにならないかを確かめる問い
取引の相手方から見て、誰の名で取引しているか。
理由名義は、契約書や領収書、広告、サイトの表示などに現れる。許可を持つ者の名で出しているのに、実際に営業しているのが別の者であれば、名義貸しに近づく。
営業の判断は、誰がしているか。
理由何をいくらで買うか、誰と取引するか、といった判断が許可を持つ者から離れて、担い手に任せきりであれば、担い手の営業と見られやすくなる。判断の範囲に歯止めを設ける。
取引の資金と損益は、誰のものか。
理由資金を担い手が出し、損失も利益も担い手が負うなら、担い手が営業の主体と見られる材料になる。形Aなら、資金と取得した物の帰属は許可を持つ者に置く。
帳簿や管理者は、誰のもとにあるか。
理由帳簿等への記載と保存は古物商の義務である(古物営業法16条・18条)。営業所ごとの管理者の選任も古物商の義務である(13条1項)。これらを担い手が管理していると、営業の実態が担い手にあると見られる。
報酬の決め方は、営業の損益を担い手に移す形になっていないか。
理由売上連動の報酬が直ちに問題になるわけではない。報酬が業務の対価なのか、営業の損益の分配なのかを、算式の外の条文で明らかにしておく。
条文は判断要素を列挙していません。ここに挙げた問いは、実態を整理するための視点であり、個別の当てはめは、条文と所管官庁の資料で確認が必要です。
報酬について、少し補足します。売上に連動する報酬は、営業の成果と報酬を結び付けたいという自然な要望から生まれます。算式自体が名義貸しの決め手になるわけではありません。ただ、営業の資金も損失も担い手が負い、利益を分け合うという構造になれば、報酬というより、営業そのものの分配に近づきます。契約書の中で、報酬は業務の対価であり、営業の主体は許可を持つ者であることを、並べて書いておくと、実態を説明しやすくなります。
営業の判断については、担い手に任せる範囲に歯止めをかける書き方があります。担い手が自分で決めてよいのは日々の実施の方法にとどめ、営業の方針に関わる事項は許可を持つ者が決める、という整理です。たとえば、次のような項目を契約書または運用の基準に置きます。
- 取引の相手方に提示できる条件(価格の幅、取扱いの可否)は、許可を持つ者が定める基準の範囲内とし、基準を超えるときは事前に承認を受ける。
- 取引の相手方の確認の方法は、許可を持つ者が定める手順に従う。担い手が独自の方法で省略しない。
- 取扱いに迷う物品や、不審な事情があるときは、その場で取引を決めず、許可を持つ者に報告して判断を仰ぐ。
- 取引の名義、領収や取引の書面の様式は、許可を持つ者が定めたものを使い、担い手が独自の書式を使わない。
契約書の書き方:形Aを組むときの条文と対比
形Aを組むときの手順を、流れで示します。
形Aの契約を組む手順
- 営業の主体を決める許可を持つ者を主体とし、担い手はその営業の一部を担う立場と位置づける。別の事業者が自ら営業するなら、形Bに切り替える。
- 許可を持つ者を特定する許可の種類、交付した官庁、番号、有効期間、対象の営業所を別紙に特定する。
- 名義と記録を許可を持つ者のもとに置く取引の名義、帳簿等の記載と保存、管理者との関係を、許可を持つ者に集める。
- 担い手の行為を限定する担い手が自己の名で取引をしないこと、許可証等を他の目的に使わないこと、再委託をしないことを書く。
- 異常時の止め方を置く名義に関する違反があったとき、許可に問題が生じたときの解除と精算を置く。
書き方の例(一般的な例)形Aの契約の書き方
営業の主体と名義
理由前者は、許可を持たない乙が自らの名で営業する形で、名義貸しに近づく。後者は、営業の主体が甲であり、乙は一部を担うだけであることを条文で示す。
帳簿等
理由帳簿等への記載と保存は、古物商が負う義務である(古物営業法16条・18条)。担い手に管理を任せきりにすると、営業の実態が担い手にあると見られやすい。
資金と取得した物
理由資金と損益が担い手にあると、担い手の営業と見られる材料になる。形Aでは、資金と取得物の帰属を許可を持つ者に置く。
報酬
理由算式は残してよい。ただ、報酬が業務の対価であることと、営業の主体が変わらないことを、算式の外の条文で明らかにする。
第○条営業の主体と名義
- 本契約に基づく古物営業の主体は甲であり、乙は、甲の古物営業の一部を、甲の代理人等として、甲の名で行う。
- 乙は、自己の名又は第三者の名で、古物の売買又は交換の取引を行ってはならない。
- 乙は、甲の許可証、行商従業者証その他甲の許可に基づき交付される書面を、本業務以外の目的に使用し、又は第三者に使用させてはならない。
- 帳簿等への記載及び保存は甲が行う。乙は、取引のたびに、甲が定める方法により必要な事項を甲に報告する。
- 乙は、甲の書面による承諾なく、本業務を第三者に再委託してはならない。
- 乙が第2項又は第3項に違反したときは、甲は、催告を要せず本契約を解除することができる。
この条文例は、許可を持つ甲が自ら営業し、乙に一部を担わせる形(形A)を想定しています。乙が自ら古物営業を営む形にするなら、乙自身の許可が問題になります(古物営業法3条)。旅行業や食品営業では、条文の言葉を分野に合わせて書き替えます。
再委託の制限(第5項)は、又貸しに備えるものです。形Bの場面でも、再委託の先が許可や登録を持つかを確かめられるように、承諾の条件として、再委託先の許可等の保有の表明と確認を求める書き方があります。旅行サービス手配業のように、条文の側で再委託の先を限定している分野(旅行業法33条1項)では、契約書にもその限定を写しておくと、条文との食い違いを避けられます。
名義貸し・又貸しの点検
- 営業の主体が誰かを、契約書の本文で書いている(担い手が自己の名で営業する形になっていない)。
- 取引の名義、領収や取引の書面の様式を、許可を持つ者のものに統一している。
- 帳簿・台帳の記載と保存、管理者との関係を、許可を持つ者のもとに置いている。
- 資金と取得した物の帰属を、許可を持つ者に置いている。
- 報酬は業務の対価であることを、算式の外の条文で書いている。
- 許可証や標識、行商従業者証の管理と使用の範囲を決めている。
- 再委託を書面の承諾にかからせ、再委託先の許可等の保有を確認している。
- 許可を失ったときの解除と精算を置いている。
営業の譲渡・承継との区別:食品衛生法56条など
許可を持つ者が事業を手放して、別の者が営業を引き継ぐ場面は、名義を貸すこととは別の問題です。食品営業では、許可営業者が営業を譲渡したとき、または相続、合併、分割(営業を承継させるものに限る)があったときは、営業を譲り受けた者、相続人、合併後の法人、分割で営業を承継した法人が、許可営業者の地位を承継し、遅滞なく事実を証する書面を添えて都道府県知事に届け出ます(食品衛生法56条)。法が許可営業者の地位の移転を認める仕組みを用意しているので、名義だけを借りるのではなく、この仕組みに乗せるのが筋です。
名義を貸すことと、営業を承継することの違い
| 比べる点 | 名義を貸す | 営業を承継する(食品衛生法56条) |
|---|---|---|
| 営業の主体 | 許可を持つ者の名のまま、別の者が営む | 営業を引き継いだ者が、許可営業者の地位を承継して営む |
| 手続 | 法の手続に乗らない | 承継した者が遅滞なく、事実を証する書面を添えて届け出る(56条2項) |
| 契約書に書くこと | 禁止に当たらないよう、営業の主体を許可を持つ者に置く | 営業の譲渡の契約と、取引先との契約の承継、届出の時期と書類の分担 |
旅行業の分野でも、事業の全部を譲渡したときは、その日から三十日以内に観光庁長官に届出が要ります(旅行業法15条1項。旅行サービス手配業は35条1項)。古物営業などで、営業を譲り受けた者が許可を引き継ぐことができるのか、できないのかは、条文と所管官庁の資料で確認が必要です。営業を手放す契約を組むときは、許可の移り方を最初に確かめてから、代金や引渡しの条項を作ります。
施設の運営を任せる、施設を貸す、といった場面でも、同じ点が問題になります。施設を貸す側が許可を持っていて、借りた側が営業するなら、営業する者に許可があるかを確認する必要があります。許可の名義と施設運営の関係は、食品の製造委託と施設の運営受託で扱います。
起きがちなこと
場面別:起きがちなことと手当て
許可を利用する、と書いてしまった
起きがちなこと契約書に、許可を持つ者の許可を利用して担い手が営業する、と書かれていた。担い手が許可を持たず、自己の名で取引する形だった。
手当て営業の主体を許可を持つ者に置き、担い手は代理人等として許可を持つ者の名で行う形に直す。自己の名での取引を禁止する条項を置く。
帳簿を担い手に任せきりにした
起きがちなこと記録の管理を担い手に任せたため、許可を持つ者は、取引の中身を把握していなかった。
手当て帳簿等への記載と保存は許可を持つ者が行い、担い手は取引のたびに報告する形にする。
売上の分配を営業の分配のように書いた
起きがちなこと売上を分け合う契約書になっており、担い手が資金も損失も負う構造だった。
手当て報酬は業務の対価と明記し、営業の主体と資金、取得物の帰属を許可を持つ者に置く。
再委託の先に登録がなかった
起きがちなこと旅行サービスの手配を任された事業者が、さらに別の者に任せたが、その者は登録を受けていなかった。
手当て再委託は書面の承諾を条件にし、再委託先の登録の保有を確認する。手配業については、再委託の先を条文の限定に合わせて書く。
よくあるご質問
許可を持つ会社に営業を任せるとき、名義貸しにならないのはどんな場合ですか。
古物営業法9条は、古物商が自己の名義で他人にその古物営業を営ませることを禁じています。許可を持つ者が自ら営業の主体であり、担い手がその営業の一部を代理人等として担うにとどまる形なら、名義貸しとは区別されます。区別は契約書の名称ではなく、名義、営業の判断、資金と損益、帳簿等の管理といった実態で見られます。個別の当てはめは、条文と所管官庁の資料で確認が必要です。
旅行業法14条は、何を禁じているのですか。
1項は、旅行業者等が名義を他人に旅行業または旅行業者代理業のため利用させることを、2項は、営業の貸渡しその他いかなる方法かを問わず、旅行業または旅行業者代理業を他人にその名において経営させることを、それぞれ禁じています。旅行サービス手配業者にも、同じ形の禁止が32条にあります。
売上に連動する報酬にすると、名義貸しになりますか。
売上連動の報酬というだけで名義貸しになるわけではありません。報酬が業務の対価なのか、営業の損益を担い手が負う分配なのかが問われます。営業の主体、取引の名義、資金と損益の帰属、帳簿等の管理が許可を持つ者のもとにあることを、算式の外の条文で明らかにしておくのが一般的です。
旅行サービス手配業務を、さらに他人に任せることはできますか。
旅行サービス手配業者が手配業務を他人に委託する場合は、他の旅行サービス手配業者または旅行業者に委託しなければならないと、旅行業法33条1項が定めています。契約書でも、再委託は書面の承諾を条件にし、再委託先の登録の保有を確認する書き方にしておくと、条文との食い違いを避けられます。
食品営業では、名義貸しは禁止されていないのですか。
食品衛生法の54条から61条までの範囲に、古物営業法9条や旅行業法14条のような名義貸しを正面から禁じる条は見当たりません。ただし、営業を営もうとする者が許可を受けなければならず(55条1項)、営業の移転は許可営業者の地位の承継の仕組み(56条)によります。許可を持たない者が他人の許可のもとで営業すれば、許可なく営業を営むことになるおそれがあります。
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本ページは一般的な情報提供です。個別の取引への当てはめは、事業の仕組みや契約の内容によって異なることがあります。許可・登録・認定の申請の手続や要件は、このサイトでは扱いません。条文は e-Gov法令検索(法令API)で確認しています。参考: e-Gov法令検索 / 警察庁 / 観光庁 / 厚生労働省