許可・登録・認定が要る事業を営む方、委託する方へ許可を前提にした、
契約書と規約の書き方を
食品の製造や施設の運営、中古品(古物)の買取や卸、警備、旅行の手配など、許可・登録・認定が要る事業では、契約書のなかに「許可を持っていること」「許可がなければできないこと」「許可を失ったときの扱い」が必ず関わってきます。制度ごとに、許可を受ける単位(営業者・営業所・施設)も、有効期間も、変更の届出も違うため、契約の期間や条項とずれが生じやすいところです。このガイドでは、許可・登録・認定の種類の違いを整理したうえで、許可の保有を相手に約束してもらう条項、名義貸しにならない委託の組み方、警備業務の契約書と契約前後の書面、古物の出張買取の委託と卸の契約、食品の製造委託と施設の運営受託、旅行の手配を請ける契約、許可番号の表示と規約・特商法表記の整合、そして許可が取り消されたときの契約の出口までを、条文に沿って一般的に解説します。許可・登録・認定の申請の手続そのものは扱いません。
許可の違いと、相手の許可を確かめたい方

許可・登録・認定の違いと、契約書に入れる許認可の条
許可・登録・認定・免許は、呼び名が違うだけでなく、受ける単位(営業者・営業所・施設)や有効期間、変更の届出が制度ごとに違います。契約書の期間や解除の条項と、許可の側の時間割がずれると、相手の許可が切れていたことに後から気づく、ということが起きます。
相手が許可を持つと言うので任せたら、実は持っていなかった。そうならないよう、許可の種類・番号・有効期間を特定した表明、確認書類と確認の記録、更新・変更・失効の通知を条文にします。名義貸しにならない委託の組み方も、あわせて整理します。
警備業務を委託する方、請ける方

警備業務委託契約書と、契約の前後に交付する書面
警備業を営むには認定が前提で、依頼者との契約にあたっては、契約の概要の書面と、契約を結んだ後の書面を交付する決まりがあります。業務委託契約書にこれらをどう組み込むか、業務の区分(施設・雑踏と交通誘導・運搬・身辺)をどう書くかが出発点です。
警備員の資格や教育の条項は、引く条文を取り違えやすいところです。雨や工事の中止のときの日割り・半日割りの精算、保険、再委託の扱いも、契約書で先に決めておきます。
古物(中古品)の買取・卸を営む方

出張買取を委託するときの許可・台帳・受取場所
出張買取の担い手を業務委託で集めるとき、許可は誰が持ち、買い取った古物の記録(台帳)は誰が付け、どこで保存するのかを、先に決めておく必要があります。許可を持たない委託先に「許可の維持」を保証させる条項には、落とし穴もあります。
中古品を事業者に卸す契約では、現状渡しと契約不適合の書き分け、返品のときの同一性の確認、盗品の疑いがあるときの連絡と保管が、古物ならではの論点です。
食品の製造・施設の運営を任せる方

営業許可の名義と、製造委託・施設運営受託の責任
食品の営業許可は、営業を行う施設ごとに受けるものです。製造を委託するとき、施設の運営を受託するとき、許可は誰の名義なのか、許可の取消しや停止があったとき契約はどうなるのかを、契約書で決めておきます。
営業の譲渡や相続で許可営業者の地位が移る場合の届出と契約の承継、衛生管理の実施者と記録、施設の運営受託での修繕・保険・補助金の返還責任の分担も、論点になります。
旅行の手配を請ける方、頼む方

旅行業と旅行サービス手配業の登録を、契約書で確かめる
宿泊や車両などの手配を旅行会社から請け負うとき、自社企画の旅に手配を組み込むとき、登録が誰に要るのかは、手配の中身によって変わります。委託契約のなかで、登録の確認と、手配先への書面の交付をどう扱うかを決めます。
ツアー中の自由行動の事故、延長料金の負担、再委託の承諾、そして手配の契約が旅行者との契約と読まれないような記載の仕方も、整理しておきたい点です。
許可の表示と、取消しのときの契約を整えたい方

許可番号・標識の表示と、取消し・停止・失効のときの出口
サイトや規約に許可番号を載せるとき、何を、どこに書くのか、事実と食い違わないか、特定商取引法に基づく表記とそろっているかを点検します。立場の書き分けも、表示では大事な点です。
相手の許可が取り消された、自社が処分を受けた。そのとき、催告なしで解除できるか、既に済んだ分をどう精算するか、預かり品と前払金を誰がどう返すか、別の事業者へどう引き継ぐかを、契約書に先に書いておきます。
このガイドの解説ページ
よくあるご質問
許可を持っていると言う相手に仕事を任せるとき、契約書には何を書きますか?
許可の種類・番号・有効期間を特定した表明と、締結前に許可証などの写しを確認して記録しておくこと、更新や変更があったときの通知、失効・停止・取消しがあったときの通知と解除を書きます。「保証する」と「確認する」は意味が違うので、どちらの約束なのかを条文で分けておきます。
許可・登録・認定・免許は、契約書の上で何が違いますか?
呼び名は法律ごとに違い、たとえば古物営業は公安委員会の許可(古物営業法3条)、警備業は公安委員会の認定(警備業法4条)、食品の営業は都道府県知事の許可(食品衛生法55条)、旅行業と旅行サービス手配業は観光庁長官の登録(旅行業法3条・23条)です。契約書では呼び名よりも、何についての、どの範囲の許可なのかを特定することが大切です。
許可を持つ会社に営業を任せるとき、名義貸しにならないのはどんな場合ですか?
古物営業法9条は、古物商が自分の名義で他人に古物営業を営ませることを、旅行業法14条は、旅行業者等が名義を他人に利用させることや、営業の貸渡しなどで他人にその名において経営させることを、それぞれ禁じています。どちらに当たるかは、報酬の決め方だけでなく、誰が営業の判断をし、誰の名で取引し、損益を誰が負うかなどの実態で判断されます。個別の基準は、条文と所管官庁の資料で確認が必要です。
警備業務の委託契約書では、書面の交付についてどんな点に気をつけますか?
警備業法19条は、警備業者が警備業務の依頼者と契約を結ぼうとするときは契約の概要を記載した書面を、契約を結んだときは遅滞なく書面を、それぞれ交付することを定めています。業務委託契約書の中に、これらの書面の交付の条を置くかどうかを点検します。業務の区分(雑踏・交通誘導は同法2条1項2号)も正しく書きます。
相手の許可が取り消されたとき、契約はどうなりますか?
契約書に定めがなければ、一般の解除の規定によることになり、催告が必要になったり、既に済んだ分の精算で争いになったりします。あらかじめ、取消し・停止・失効の通知義務、催告なしの解除、既に済んだ分の精算、預かり品や前払金の扱い、代わりの事業者への引継ぎを書いておきます。食品の営業施設の基準違反に対する許可の取消しや営業の停止は、食品衛生法61条に定めがあります。
安心してご依頼いただくために
作成実績
契約書作成 年間1,000通以上・累計5,000通以上(2026年10月時点)
草案
お申込み後、ヒヤリング回答から1書類あたり24時間以内に草案作成
修正・加筆
修正・加筆は納品まで何回でも無料、納品後の軽微な修正も無料
対応日
365日・深夜休祭日もLINE・フォームで対応
このサイトの解説は一般的な情報です。ご自身の事業に当てはめた確認や、契約書作成をご希望の方は、運営事務所のご案内をご覧ください(相談無料)。
運営事務所・ご相談のご案内監修:アトラス行政書士法人(代表社員 荒木素子・特定行政書士) 最終確認日:2026年10月15日